クライマーズ・ハイ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/05/12
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- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 文庫
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報道という「答え」の無い作業に、苦悩し、ぶつかりあう様子は圧巻です。
こわいかい、それでいいんだ。そのこわさから目をはなさずにいればいい。(中略)だったらまた書け、書けばいい。ことばはそこにいつづける。感情とは違う生き物だ。自分で背負ってくしかないんだよ。誰だってこわい。僕だって同じだ。だから、また書く。
これは、佐藤浩市演じる主人公のセリフ。(ネタバレ失礼)。主人公は新聞記者なので、少しおもむきは違いますが、自分にとって非常に感慨深いものでした。
本を書く作業は、実はとってもこわいことです。大なり小なり影響力があることですし、お金をだして買っていただくものです。内容に対して責任がありますし、(嫌いなことばですが)「相応の価値を提供」しなければなりません。
とにかく誠実に、真摯に立ち向かえばいいのだ。それですべて許されるわけではないけど、そうするしかない。…長く続く執筆作業における、心のよりどころになった作品でした。